流行の変遷

水着のデザインの流行にも変遷があります。

ワンピース型の場合は、ホルダーのタイプ、ボトムのカット、スカートやショートパンツつきくらいしか差別化がありませんが、ツーピース型の水着であればそのバリエーションは数え切れないほどです。

毎年、その流行は時には大きく、時には小さく変化があり、若い女性達を中心に、毎年水着を買い変えるのは当たり前、という風潮もあるようです。

では、今年2013年の流行はどんなものだったか振り返ってみましょう。

2013年は全体 的に露出度と透け感アップのデザインが多かったようです。

明るいデザインも含めて、気分とともに景気を盛り上げようという目的なのでしょうか。

中でも注目に値するのが「バンドゥビキニ」と呼ばれるデザインです。

これは水着の肩紐が取り外せるのが特徴で、着る人の好みに合わせてデザインを変更できます。

このバンドゥビキニは1970?80年代に流行し、今年再加熱したものです。

バストボリュームの少ない日本人女性にあわせて、裏側にこっそりワイヤーを仕込んでいるのがポイントです。

チューブトップは胸がつぶれて見えてしまうのが欠点でしたが、このワイヤーによりその欠点も解消されました。

歴史を振り返ってみる2

現代のようにプールなどの人工設備がなく、また娯楽として楽しむ余裕がなかった時代には、「水浴」が海や湖、川などの水辺に住む人だけのものでした。
その時代には水着といった特殊な衣服を用意する習慣はなく、下着や着古した衣服、時には裸で(男児などはほぼ裸体で泳いだ)泳ぐものでした。

その後、交通網の発達などで、水辺から遠い人たちも「水浴」に出かけるようになり、19世紀が始まる頃から「水着」という衣服が一般化してきました。

当初は水に濡れても肌が透けない厚地の生地で、デザインも腕は肘まで、ボトムは膝まで覆う、パンツの一そろいが一般的でした。
それが20世紀にはいると、胸元も大きく開き、袖もないメリヤス素材の水着が出現しました。
ただ、まだその当時はあまり露出度が高い、と言っても 現代からすればずっと控えめではありますが、首周りや手足が露出したワンピース型の水着を着用して公然わいせつ罪に問われたケースもあるようです。

1920年ごろに流行したタンクスーツ型水着は、現在でも「スクール水着」として伝統を受け継がれています。
20世紀半ばにはビキニが誕生、トライアングルトップ、トップレスと露出はどんどん大きくなってきています。

歴史を振り返ってみる

現存する画像などから水着の歴史を振り返ってみました。

19世紀のアメリカの遊泳客の画像を見ると、ほとんど普通の服装と変わりません。
最近、着衣水泳が流行りつつあるのは昔に回帰しているのかもしれませんね。

20世紀にはいると、まず袖がとれノースリーブに、そしてボトムもスカートでなくパンツ式に変わってきました。
もっとも太ももはほとんど覆われた長さのようです。

20世紀も半ばになると、ワンピースのほかにツーピースの水着も出回り始めました。
特に 、今でいうグラビアアイドル、セクシーさを売り物にする女優さんたちの水着は、かなり露出度が高いものになっています。
もっとも、グラビアに画像として残るような水着は、泳ぐためのものというより見せるためのもの、と言っていいかと思います。

その後1970年代になると一般人の中でもセパレート式の水着を着用する人も増えてきました。
21世紀間近にはボトムのデザインとしてハイレグがブームになりました。

現在はトップ、ボトムともバリエーション豊かですが、先に書いたように着衣水泳も珍しくなくなり、また宗教その他の理由から極力露出を少なくする国もあるようです。
日本では宗教上の理由ではなく、水難を防ぐという意味で着衣水泳が静かに広まっているようですね。