ボトムの違い

次にボトムのラインによる分類です。

ローライズは股上が浅いデザインで、1970年代?1980年代前半に流行しました。
ですが、露出度が高い割り に足が短く見えるため、若い人は一般的になっている様ですが、年齢層の全体だと現在は着る人があまり多くないようです。

ハイレグは腰骨あたりまでカットされたデザインのことです。
ローライズに替わって1980年代後半頃から流行してきました。

このハイレグの亜流にスーパーハイレグというものもあって、サイドが3~4センチしかなく、腰骨より上にハイカットされたデザインです。
このハイレグに対してローレッグカットというデザインもあり、これはカットが非常に浅いものです。

ボーイレッグはショートパンツ風のデザインです。
キュロパンと言って、ショーツとキュロットスカートが一体になったものもあります。

スパッツもありますが、これは主に競泳用であり、一般の女性がビーチやプールサイドで着用することはめったにないでしょう

。バックのラインは 露出度が高い順にCストリング(Iバックとも言う)、Tバック、リオカット、ブラジリアンカット、フルバックと呼ばれています。
Tバックはさらにソング、タンガ、Gストリングなどの種類があります。TバックやIバックはその形態から作られた和製英語ですね。

水着の上に着用するもの

水着は街着に比べて布の面積が少ないため、上に着用する付属品もあり、そのデザインも豊富です。
水着の上に着用するものとして代表的なものはパレオでしょう。

パレオは 体に巻きつける綿の布のことであり、元々は「パレウ」というタヒチの民族衣装です。
タヒチの言葉で「巻きつけるスカート」を意味します。

タヒチでのパレオは約90センチ×180センチの色とりどりに着色された長方形の布を体に巻きつけ、端を縛り着用するものです。
結ぶ場所によって、スカートだけでなくワンピースとしても使えて便利です。

その巻き方、縛り方はさまざまであり、バスト巻き、ウエスト巻き、ネック巻き、ドレス巻きなどと呼ばれています。
色鮮やかでアートのような柄が多いですね。

パレオ以外の付属品としては、ビーチパンツ、ビーチチュニック、ビーチドレスなどがあり、どれも水からあがった後、上に羽織るものですね。

昔は、ヨットパーカーかTシャツがほとんどであり、それらはお 洒落のためというより、風に当たって体を冷やしたり、日焼したりするのを防ぐためのものでした。
同じ目的では近年はラッシュガードもそのまま水に入って濡れても気持ち悪くないし、乾きやすいので日焼したくない人には人気です。

それらに比べるとパレオやビーチドレスは、水辺で美しく見せるもの、としての価値が高いようです。

バック全体の構成

バック全体の構成としては、二の字バックという首の後ろと背中の後ろにそれぞれストラップがあるもの。
三角ビキニの大半はこのタイプです。

ストラップレスでは首の後ろのストラップが、スリングショットの一部では背中の後ろのストラップがなく、一文字になります。

またワンピース型の水着でも、背中が大きく開いたデザインの場合、二の字に近くなることもあります。

Tの字バックは、首の後ろと背中の後ろがI字状態の直線で結ばれているものです。
露出度が高い割には脱げにくいようで、セパレーツや競泳用の水着によく見られるタイプです。

逆Tの字バックというものもあります。
首ヒモが首の後ろではなく、下にある背中のヒモに固定されてい るものです。
結合部は背ヒモだけです。
一般の下着のブラジャーと同じ形と思えば間違いありません。

その他、背中でストラップを交差させたデザインはバッククロス、水着パンツのサイドをストラップや布で結ぶタイサイドもあります。
タイサイドはサイズの調整が容易で、またヒモがダミーであって飾りになっているものもあります。

ストラップを結ぶタイプは結び目が抜けたり、ストラップが端からほつれたりするのを避けるため、端をきつく玉縛りにしますが、ここにビーズなどのアクセサリーをぶら下げるデザインもあります。

結合部やストラップ

結合部やストラップの素材、結び方もバラエティーに富んでいます。

まず結合部はヒモを結ぶ場合と布を結ぶ場合があります。
前者は結びは蝶結びとなります。
後者は二重にこよりを作って縛ります。
思っているよりほどけにくいものです。

結びの先は、へらのような縦長逆台形とするのが一般的です。

ホックの形としては、まずL字式ホックがあり、L字状のパーツを引っ掛けるものです。
結合部が背中ではなく脇の下に設けられているタイプも あります。

寝転がって日光浴をしても背中に当たらず、痛い思いをしないですみます。

バタフライ式ホックは、長方形や長円形の板をX字状に交差させ指で押して平らにすることで固定するものです。

背中がヒモのタイプには使いにくいようでほとんど使われません。

ちえの輪式ホックというものもあり、左右で微妙に形が違う輪の先に小型の分銅があり、片方の分銅を片方の輪に通します。
そうするとヒモの弾力で引っ張られ、自然に直線になるわけです。
リングの部分や分銅に装飾を施せるという利点があります。

バタフライ式ホックと反対でこちらはヒモ限定です。
ベルトも使われますが、縮めて固定するという点では水着以外で使用されるベルトと同じですが、金属突起と穴を使うのではなく余ってたるむ部分 を金属パーツでZ字状態に折りたたむものです。

トップの違い

水着デザインの細かい部分について見ていきましょう。

まずはトップのラインから。
バストラインから上をカットしたのがベアトップ、逆に背中を大きくカットしたのがベアバック、またはバックレスと言います。

ベアミドリフというウエスト部分を大きくカットしたデザインもあり、ウエストがくびれているように見せる効果があるそうです。

胸元を大きくV字型にカットしたものがVネックライン。
バストラインを美しく見せます。

ストラップの形でも分けられます。
ホルターネックはストラップを首に吊るしたデザイン。
ワンショルダーは片方のストラップ をとったデザイン、ストラップレスは読んで字のごとくトップに肩ヒモがないもの。
ビキニの場合はチューブトップと言います。

この場合、背中は細いヒモでなく太い布にするのが一般的です。

モノキニでは後ろがリボン結びになることもあります。
好みによりストラップを着脱できるデザインもあります。

センターストラップは、肩ヒモが首から胸の中央までV字になっているデザイン。
ワイドストラップは、センターストラップと逆で、胸の両側までハの字になっています。
そのほか、ビキニの場合、乳房を覆う二つの部分が三角形をした三角ビキニもあります。